あくび指南所 2号店

ほとんど買い物メモです。

「ホテル・ルワンダ」渋谷・シアターN

重い。ルワンダの虐殺については、見殺しにした引け目みたいなものがあって、見るのを辛くする。
主人公は自己中心的なところもあるし、金にあかせて事態を解決しようとしたり、いわゆる正義感あふれるヒーローという描き方ではない。だからこそ、普通の人間が未曾有の悲劇に巻き込まれていく恐ろしさと、(有能ではあるが)一介のホテルマンにそこまでさせなければならなかった、我々の無能を強く感じさせる。
罪悪感のせいか、主人公よりも脇役の国連平和維持軍の大佐やカメラマンが無力感にさいなまれる姿に親近感を覚える。
外国人退去のシーン、強い雨の中、主人公の差し出す傘をカメラマンが「恥ずかしい」といって固辞するシーンが印象的。外国人を乗せて走り去るバスを、ホテルに残されたルワンダ人が見送るシーンは滂沱。