あくび指南所 2号店

ほとんど買い物メモです。

『葬られた夏 〜追跡 下山事件』諸永裕司 朝日新聞社

1949年に起きた下山国鉄総裁が失踪し翌日礫死体で発見された事件は,自殺説他殺説が入り乱れ結論は出ていない。同じ年におきた三鷹事件松川事件と並び,今でもなぞが多い。週刊誌の若い記者がこの事件を追ったのがこの書。
下山事件という大きな謎に対し,当時はもちろん生まれていなかった若い記者が真相に切り込もうとしているわけだが,正直力不足という感は否めず,読んでいて非常にもどかしい。
結局「いろいろ聞いてみましたが,肝心なところは教えてくれませんでした」ということを繰り替えし書いているだけであり,厳しく言えば書籍として出すだけの材料が揃っていない。