あくび指南所 2号店

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「職業欄はエスパー」 森達也 角川文庫

3人の超能力者の日常生活を追いかけたノンフィクション。超能力者とマスコミ・世間との軋轢を通じて日本社会の歪みも垣間見える。
この本では3人の超能力者以上に,著者自身が主人公であると言える。著者は,最初から最後までグジグジと迷っている。超能力を信じるか否か,マスコミの報道姿勢について・・・このグダグダ感が良くも悪くも森達也。「常識」と「超能力」の間であいまいな態度を取り続ける世間を,著者自身が体現していると言えるかも。
淡々とした態度で,一般人からすれば荒唐無稽なことを語っている超能力者のギャップが面白い。