あくび指南所 2号店

ほとんど買い物メモです。

The Bee(日本バージョン)@三軒茶屋・シアタートラム

原作は知っているので、ストーリーは把握しているのだけれども、やっぱりいたたまれない気持ちになる。暴力の応酬がエスカレートして狂気の世界に入っていくさま。平和な日常の隣に、暴力と狂気がぽっかりと口を開けている恐怖。狂気が日常化する奇妙さ。ポキッと折れる音がするたび、ゾゾッとします。見ていて辛く、怖い芝居です。
でも、最後の台詞はちょっと落語っぽくもあり。そして、エンディングのBGMがあれっていうのも、醜悪なまでにコントラストが強くて、ちと衝撃だったり。


舞台は大きな紙を使って壁、床等々を表している。背後の壁紙を使った影絵のような演出が面白く、ちょっと不気味な効果を出している。
近藤良平が脱獄犯とその子供を演じ、電話の向こう側とこっち側を行き来する。その転換がユーモラス。
脱獄犯の妻の秋山奈津子がエロい。一番エロいのは封筒を舐めるところだったりする。