2004-05-25 聖典「クルアーン」の思想 大川玲子 講談社現代新書 読書 クルアーン(日本での一般的な表記ではコーラン)を実際に読んだことがある人は少ないのではないでしょうか。(ちなみに私はだいぶ前に岩波文庫の井筒訳を読んだ)コーランに何が書いてあるのか,そういう記述になった背景にはどういう事情があったか,ということを,コーランの文章に当たりながら解説していきます。 ユダヤ教やキリスト教といったイスラム教に先行する宗教との関係,イスラム教における運命と自由意志,といった興味深いテーマについて説明されています。 また,コーランの日本語訳(ムスリム的に言えば,あくまでも解説書)の歴史についての章もあり,これもまた興味深い。