あくび指南所 2号店

ほとんど買い物メモです。

ロープ2回目。

野田地図の「ロープ」をまた見てきた。
2回目だが、やっぱりキツイ。虐殺のシーンなど、相当に直截的な描写で聴いていられない。終わってすぐ「宮沢りえかわいい!」とか言う気にならない。観客の心を揺り動かす、という意味では成功していると思う。
ただ、戯曲としては少々無理があるようにも思う。たとえば、今川に「アジア人は歯が茶色い」と言わせるところとか、入国審査官とタマシイのからみとか、ストーリー的にも言葉遊び的にも唐突でメッセージ性があけすけ過ぎな印象。演劇的要素にメッセージ性が勝ってしまっているというか、芝居の途中に演説ぶたれたような感じというか。
入国審査官は役自体が芝居から浮いているというか唐突というか、非常に異質なものという感じがある。ただ、その異質さはビジュアル的なインパクトはすごく強かった。後半、ヘリコプターの音をバックにシルエットの入国審査官が競り上がってくるシーンは強烈で、心臓止まりそうだった。